高齢者向け賃貸住宅管理人の叫び

高齢者向け賃貸住宅管理人が日々の出来事を短く叫びます

母親の想いはいつまでも・・・息子と思ってもらえばいいか。

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不覚にも尿道結石になってしまった

突然激痛が!しかも痛みがどんどん増してくる。

どうしよう、何の痛み?命に関わる?

 

初めてでしたらそう思うと思います。

私、何と3回目。

 

感覚で判ります。来た!結石だ!

忘れた頃になぜかやってくる恐怖です。

たぶん腎臓結石か?不味いなぁ、どうするべ。

 

結果的には尿道結石だったのですが・・・

 

19時過ぎから痛みが出始め、これ以上痛くなると

我慢できる自信はないが様子を見るかと考えてました。

 

まだ仕事中でもありましたし、我慢はできるくらいの

痛みです。これから泌尿器科へは時間的に無理でしたし。

 

取りあえず痛み止めを飲んでおこうかと思いながら

休憩室でちょっと横になっていました。

 

そんな時に入所のおばあちゃんに見つかる訳です。

どうしたの?顔色悪いけど

 

いやちょっと調子が悪いだけで休んでいるので

心配は無いですよ、大丈夫ですから

 

と、伝えました。ですがその時の私の顔色は真っ青

だったようで普通ではないと判断されたみたいです。

 

案の定、管理人が体調崩しダウンしているという情報が

館内に行き渡ったようです。

 

来るわ来るわ、入所のおばあちゃん達が入れ替わりで

様子を見に来られます。

 

大丈夫?気分が悪いの?風邪?疲れ?

正直に答えるとかえって心配掛けると思い、調子が

悪いだけなんですよと言うしかありませんでした。

 

痛みが収まらず、ただ寝るだけの自分です。

おばあちゃん達と話すのもしんどくなってきました。

 

介抱してくれるおばあちゃん達

痛みが増してきて不安になるばかり。

経験済みなのでこれ以上痛みが続くと我慢はできない

だろうなと思うからです。

 

まさに、のたうちまわる痛さというのはこの事か

というくらい激痛が続くのです。これは経験した者で

ないと分からないと思います。

 

その時はピークが10であれば5くらいの痛さですかね。

ピークになれば救急車か?と考えるばかり。

少々焦ってきてる状態の中、現れるおばあちゃん達。

 

あるおばあちゃんは、おかゆを早速作ってこられました。

あるおばあちゃんはお茶やスポーツ飲料。

 

そして熱があると思ったのか熱冷まシートを持って

来てくれる方、なぜか強壮飲料を持ってくる方。

冷たく濡らしてくれたタオルを持ってきてくれたりと

至れり尽くせりです。

 

あぁ悪いなぁと思うのですが、痛みが行動を妨げる

ばかりです。寝たまますみません、ありがとうございます

しか言えません。

 

その後は痛みから吐き気がひどくなり、ただ吐くだけ。

完全にダウン状態になり横たわる自分です。

 

その自分の背中をずっとさすってくれている方がいて、

濡れタオルで首周りや手足を拭いてくれる方もいます。

 

熱があるの?とおでこをつけてくる方もいましたね。

どうも交代で看病してくれていたようです。

 

そして深夜に近づき、それぞれのおばあちゃんは部屋に

戻られました。

 

私はというと、幸い痛みが和らいできてお腹も空く位

回復し、作っていただいたおかゆも食べる事ができ

安心して再度寝ました。

 

朝を迎えると、おばあちゃん達が心配してまた現れます。

こちらも痛みがほぼ無い状態ですので笑顔でお礼を言える

まで回復したと思ってました。

 

なのですが、結局痛みが倍になって現れ病院へ急行という

事態で大騒ぎな2日間でした。病院の手配もおばあちゃんが

してくれており、スムースな治療ができたのです。

 

もう感謝感謝の思いしかありませんでしたね。

 

おばあちゃん達の口から出てきた想いとは

 

 

病院から戻り、早速と勤務再開です。

休んでいる暇はありません。

 

戻るとおばあちゃん達が心配して顔を覗かせます。

もう大丈夫なの?

 

大丈夫ですよ、薬が効いているので心配ありません。

そんな大げさな病気ではないので大丈夫です

 

そうなの?安心したわ皆さんに言って貰えました。

管理人冥利に尽きる瞬間です。

 

そして彼女たちから出た言葉を聞いた瞬間、いろんな

思いが駆け巡りました。

 

それは、みんな久々に母親になれたみたいという言葉です。

病で横になっている私は、彼女たちからすれば息子と

同じくらいの年齢。

 

しかもたまにしか会えない息子さんとは違い、毎日会い

会話している自分。

 

たまに会っても無愛想な息子、これは自分にもよく分かり

あてはまる事だと思います。息子ってそんなもんだと

思いますが違いますかね?

 

毎日会う私は笑顔でいろんな事をしゃべり、相手をして

くれる。心配もしてくれる。ある意味仮想息子としては

最適な人物なのかもしれませんね。

 

例えば調子が悪くなって横になっている時に、母親が

背中をさすってくれたり、濡れタオルで体を拭いてくれたら

どう思いますか?

 

私も50を過ぎているのでこういう風に言うと思います。

子供じゃないんだからやめてよ!ってね。

 

成人を迎えた男性であれば半数以上はこう答えるかと

思いますが、おかしいですかね?

 

でも息子ではない自分は為すがまま、子供のように

扱われていたのです。

 

おばあちゃん達は私を介抱する事で、遠い昔に我が子に

していた事を思い出し、懐かしんだのかもしれません。

 

あなたには悪いけど、楽しかったのよ。愛おしさみたい

なものが出たの、あなたに言うのでした。

 

毎日何をすることも無く、ただ独りで過ごしている

おばあちゃん達です。いい刺激になったのでしょうかね。

 

私が起こしたイレギュラーな事態が、思わぬ事に発展

した出来事でした。

 

あなたは私の息子も同然よ笑うおばあちゃん。

私も母は他界しており、久々に味わう母の愛でしょうか。

ここでは私の母と名乗る方が3人になってしまいました。

 

母にできなかった親孝行を彼女達にしてみようかなと

思う今日この頃です。

 

仕事としては失格かもしれませんがね。