高齢者向け賃貸住宅管理人の叫び

高齢者向け賃貸住宅管理人が日々の出来事を短く叫びます

長谷川豊氏の記事炎上から湧き出る想い

ブログTOPに出続けている長谷川氏のこの話題。

blog.livedoor.jp

 

当初は、最近流行の炎上マーケティングを想定した

過激な内容なんだろうなとしか考えていませんでした。

 

でも内容を読めば、なるほどという部分と、いくらなんでも

それは言いすぎでしょという部分。

 

当初はそれくらいしか考えていませんでした。

でも連日続く関連のブログや記事。どうしても目に付き、読んでしまう毎日になっておりました。

 

ただ批判するだけの人もいれば、検証して事実と相違する部分を指摘する人、医療現場の人からの現実的なお話。

 

長谷川氏の思惑はよくわかりませんが、問題提起という思惑であれば十分成功したのではと思います。

 

でも読めば読むほど湧いてくる別の想いがあるのでした。

それは「自業自得」「そのまま殺せ」という文字でした。

 

現在の仕事に就いてから思うようになった事

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この画像のお花は道端に咲いているものばかりです。

この記事を書いている最中に入所しているばあちゃんが持ってきてくれました。

 

殺風景な事務所にいつもいて可哀想だから持って来たよ。

散歩中にきれいだからと思ってね、いいでしょと。

 

正直、本当に嬉しかったです。殺風景な事務所にいいアクセントとなり、雰囲気も変わってきますしね。

 

こんな小さなことでも気分が変わり、これからの仕事にもいい影響を与えてくれます。

 

ちょっと話がそれてしまいましたので続けますね。

「自業自得」、この言葉に思う事とは、うちに入所している方に当てはまりそうな(失礼なのですが)方が多いという事です。

 

人工透析の方もいらっしゃいます。アルコール中毒寸前の方もいらっしゃいます。脳疾患で体の一部が不自由な方もいらっしゃいます。あとは軽い痴呆の方、身寄りの無いお年寄りの方でしょうか。こういう方が半数を占めます。

 

残りの方はお元気で身の回りの事は全てご自身でされる方です。このお花を持ってきてくれたおばあちゃんはお元気で問題ない方です。

 

うちの「自業自得」的な人々とは

 

 

うちの人工透析のおじいちゃんは、聞くところによるとそれはそれは無茶苦茶な食生活だったそうで、ご家族は自業自得ですからとよく言われます。

 

日々の食事も好きなものしか食べない。嫌いなものはいっさい手を付けない。気に入らなかったらほぼ食べない。食べないからお腹が減るだろうと思ってたら、家族が好きなものを購入して持って来ている。まさに偏った食事継続中です。

 

管理人の分際でご家族にお話します。よくないと思いますけどと。家族は十分承知しているのですが、本人が怒ってどうにもならないのですと言われればどうしようもありません。なるほど…

 

ある方(まだ60代前半)は脳梗塞で右半分が不自由です。リハビリはいっさいしない。リハビリしようよって言っても治らないのだからしたくないと言うばかり。ヘルパーも匙投げている状態です。

 

身寄りも無く、親戚はいてもいっさい関わり持たず。何かあったからそうなんだろうなと思うばかりです。

この方まったく協力的ではなくて困ってる人で、禁煙なのに部屋で喫煙。酒は飲む、怒鳴る、オムツは自分で替えないので悪臭が酷い。

 

親戚がいっさい関わりを持ってくれない事情が何となく分かるというものです。

 

脳出血で体の一部が不自由なじいちゃんが2人います。

私は脳出血ブラザーズと勝手に呼んでいます。

 

この2人はほぼアルコール中毒です。毎日飲んでいます。

片方は日本酒、もう片方は主にビールがお気に入り。

 

日本酒爺は、毎日5合は飲んでいるようです。幸い他人には迷惑掛けないのでいいのですが、ビール爺は外に飲みに出ると事件を起こすので厄介です。

 

人に危害を加えたりはしないのですが、道端に寝てしまい警察の厄介になるというのが基本です。夜中にパトカーに乗せられて帰ってきますのでどうしようもありません。

 

2人とも野菜食べない。好きなものしか食べない。

また管理人の分際で忠告します。じいちゃん達ね、酒飲むのはいいけど、野菜を食べないと血液サラサラにならないよ、また再発したらもう酒飲めなくなるんだよって酸っぱく言います。

 

彼らの反応はというと、ニタァ~とただ笑っているだけなんですよね。

 

まさにこの方達は「自業自得」の世界を生き抜いている方達です。

 

何が言いたいかと言うと、何も問題になっている人工透析の方達だけではなく、介護が必要と認定されてお国から毎月援助を受けられている方がたくさんいらっしゃるという事です。

 

でもその中には、普通に生活されて普通に人生送られている方が突然の病、怪我で介護が必要になった方と、「自業自得」的な生活を送られて結局病になり、介護が必要になってしまった方に別けられます。

 

私はただの管理人ですから、ほぼ見守るだけ、お手伝いするだけの立場です。介護業界のほぼ入り口的な仕事に携わっているだけではありますが、携わってみて思うのは不平等だなと思う事ばかりです。

 

体が不自由になってしまったけれども、なんとか努力し頑張って、少しでも動けるようになりたいと考える人がいると思えば、自分の事しか考えず努力も節制も協力もしないという方もいるという現実。

 

両者とも介護という目的で掛かる費用は同じです。

私は人間ができていない為か、時々こう思ってしまうのでした。「不公平」だなと。だって片方の方達は「自業自得」の賜物だと思ってしまうからです。

 

「そのまま殺せ」とまでは思っていません。いや思っていないといい人ぶってみよう。理性があるから、教養があるからと人前では振舞っておこうか。

 

でも、でも長谷川氏のブログ記事を読んである意味その通りだよなと思ってしまった自分は、やっぱり人間ができていない証拠なのでしょう。

 

結局答えはないのか

 

長谷川氏のブログ記事に対しての批判や反論のたくさんの記事を読んでも、結局いい答えは見つかりませんでした。あくまでも自分的にですがね。

 

人はこう言うかもしれません。文句があるならその仕事を辞めればいいじゃないか。辞めれないのであれば、要らぬ考えは捨てろと。

 

ある意味、これが現実的な答えなのかもしれません。

こんなブログ記事を投稿してしまう自分はまんまと長谷川氏にしてやられた一人なのかもしれませんね。

 

幸いにもうちの「自業自得」的な方達は、言い方悪いですがいい奴ばかりなので助かってます。我侭だけどお茶目で憎めません。

 

そして、花を持って来てくれるような心優しいばあちゃんがいてくれるからこそ、この仕事続けて行けるのかもしれません。

 

しかしながら唸るような答えが欲しいと思う日曜日でした。