高齢者向け賃貸住宅管理人の叫び

高齢者向け賃貸住宅管理人が日々の出来事を短く叫びます

痴呆のばあちゃんとの戦い 素人管理人惨敗す!

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昨晩は別施設の夜勤日でした。

前にも書きましたが週2回の勤務です。

 

入所の半分以上の方は、顔も見た事もありません。

そんな施設です。

 

勤務開始の時に引継ぎ事項がありました。

 

お1人だけ夕食を食べてませんので、もし食べたいと

言って現れたら用意してあげて下さいとの事。

 

どんな方ですか?と聞くと車椅子の〇〇さんですが

痴呆です。夕食を食べない事もしばしばあり、食べずに

朝を迎える事もあります。

 

たぶん現れないと思いますけどね。大丈夫ですよ、

心配不要ですと言われましたが一抹の不安が・・・

 

〇〇さん、この前の夕飯食べた!食べてない!ばーちゃんか?でもあの時名前を聞いてないからなぁと思いながら

仕事に就きました。

 

ちなみに私はもうニックネームを付けてました。

妖怪飯忘れ婆と。

 

そして何事も無く平和な時間が過ぎていた時、遠くから

キーコキーコと音が聞こえます。

 

時間は23時30分です。嫌な予感が・・・

これはあの心臓止まりますじいちゃんか?

いや大丈夫、ヘルパーお迎えビームがあるから。

 

いよいよ音が近くなってきましたので覗きに行くと、

わっ出たぁー!妖怪飯忘れ婆だぁ!!

勘弁してくれよと思いながら声を掛けます。

 

もしかして〇〇さんですか?と聞くと、そうですよ

言われ、ビンゴ!と頭の中で呟きました。

嫌な予感が当たったかと思うばかりです。

 

ここから始まるゴールの無い会話

 

夕飯食べてないのに気付いたか、今回は当たってるし

仕方ないなと思いながら、夕飯はすぐ用意しますからね

伝えて食堂に行こうとしますが呼び止められます。

 

妖怪飯忘れ婆は、お昼も食べてないのに夕飯を先に

食べられないわ。だからお昼ご飯用意してと言うのです。

 

出た出た、訳わからん攻撃。昼は食べてるはずでしょ。

いいから夕飯食べてくれよと思いながら反撃します。

 

〇〇さんはお昼ご飯はもう食べられているんですよ。

食堂にも残っていませんし、食べられたと聞いてます。

でも夕食は食べていませんので、これを食べましょうね

と攻撃するも反撃がきます。

 

 

婆はこう反撃してきました。私はねお金を払っているの。

昼ご飯代も払っているのに、それを抜かして夕ご飯食べたら

もったいないじゃないの、早く昼ご飯用意して!

 

訳わからん、どうするべ。

いやいや、お昼のご飯の余りは無いのを確認してる

のでちゃんと食べていらっしゃるはずです。

 

ですからね、すぐ夕飯を食べましょう。すぐ用意します

から大丈夫ですよ。

 

でもダメでした。

もういい!何も要らないから。話が通じないし。

もうお部屋に帰りますからと怒っています。

 

その時にハッと思いました。もしや今がお昼の

11時30分と勘違いしているのではと。

 

恐る恐るもしかしてお昼と勘違いしてませんか?

と聞くと違うの?って言うので、やっぱりかと

思うばかりです。

 

そこで私が言ってはいけない事を・・

ほら見てご覧、窓の向こうは真っ暗でしょ?

 

みるみる婆の顔が変形していきます。

バカにされたと思ったんでしょうね。

 

やばっ!怒らせた。

 

わたしはね、時計は見ても外は見ないの!

 

なんて説得力のない話って思いながら平謝りです

それはそれはカンカンになって部屋に戻られました。

 

いやはや、こういった時はどうすればよかったのか、

素人の私には為す術がありませんでした。

 

介護の仕事って大変なんだなぁとつくづく思う夜勤でした。

誰かのアドバイスが欲しい、今日この頃です。